伝道シリーズ第1弾

No.026 志(こころざし)を大きく

  私たちの国の名は“日本”、それは日の出る本の国という意味です。ニホン、あるいはニッポンと音のまま読むようになったのは、奈良時代からだとか。それ以前は、日本と書いても「やまと」と読んでいたそうです。
 ところで、飛鳥時代、推古天皇の摂政だった聖徳太子は、当時、中国大陸を統一していた隋という国と国交を結ぼうと考えました。いわゆる遣隋使の派遣です。
 その『国書』の最初にしたためられたのが、「日出づる処の天子、書を日没する処の天子に致す。恙無きや」という言葉。
 これを見た隋の王さまは、カンカンに怒ったそうです。小さな島国の主が、大国の皇帝に対して、なんという無礼だと思ったのでしょう。
 しかし、太子のこの堂々たる態度が後に王さまを感服させ、対等な国交を開かせるもとになったと言います。
 世界的不況の中、何かと言えば袋叩きに遭っている現代の日本。日はまさに沈まんとしている感があります。
 こんな時こそ、日本国民としてのプライドを持ちましょう。決して卑屈になることはないのです。大いなる平和を求める国、大和(やまと)。たとえ国土は小さくても、志は大きくあらねばならないと思うのです。
(寺の友社 教宣編集室 謹製)

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