伝道シリーズ第1弾 No.001-010

No.002 母の恩

伝道シリーズ No.002 母の恩

親が子を大切に育てることを〈手塩(てしお)にかける〉といいます。

この手塩、元来は食膳に塩を盛った小皿があったことに由来するそうです。
その塩を自分の手でつまんで、めいめいが好みの味つけをした。
そこから転じて、子育てに気 を配ることの意味にもなったといいます。
だから辛すぎても、甘すぎてもいけないのが手塩のコツ。

いつだったかテレビで「お母さんが、おにぎりを作る時、手にお塩をかけて握るでしょう。
子供にお腹いっぱい食べて欲しいと願いながら握るおにぎり。
それこそ教育の原点です」という話を聞きました。
どんなご馳走よりも母親の愛情のこもったおにぎりは、子供にとって生涯忘れられないもの。
ちょっぴり効いた塩味は、叱られた時にこぼした涙の思い出にも繋つながるかもしれません。

「お袋には、苦労をかけたなあ」そう思ったら、今度はこちらがお返しをする番。

たまには、あなたの逞しいその手で「ありがとう」とお母さんの手を握り返してあげて下さい。
親は、それだけでも、育てた甲斐があったと喜んでくれるものなのです。

(寺の友社 教宣編集室 謹製)

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