彼岸とは、仏さまの悟りの世界、それに対して私たちの住む迷いの世界を此岸と呼びます。
この二つの世界の間に流れているのが三途の川。
この川には、その名のごとく火途(地獄道)・血途(畜生道)刀途(餓鬼道)の三つの瀬があり、人は死後、その行いや罪の重さによって、いずれかの途を渡らねばならないといいます。
そこで仏さまは人々に「今までの生き方を悔い改めよ」と懺悔の法を説き、救いの“船”を用意されるのです。
どんなに大きな石でも、船に乗せれば水に浮かぶように、罪の重さで、苦しみの底に沈もうとする人々に、大切なのは素直に反省する心です。
自分は何一つ悪いことをしていないから、そんな必要はないなんて思わないでください。
迷いの岸から、悟りの岸へ。
あなたの合わす手と手の中に、仏さまの“渡し船”はいつでも用意されているのです。