仏教標語集 伝道シリーズ No.004「あるがまま」
今回の伝道シリーズのテーマは
「無常の中に見出す仏の慈悲と人生の味わい」
です。
四季の移ろいに無常を重ねながら、執着を抱える私たち凡夫の心をも包み込む仏さまの慈悲に気づくことで、人生の味わいがいっそう深まることを教えてくれるお話です。
あるがまま、佛の里に舞う木の葉
春の新芽が、夏には青葉と茂り、秋が深まると共に木々は紅葉します。そして木枯らし吹きすさぶ冬の訪れ。日本の四季は、仏の説く無常観-すべてのものは、うつろいゆく、一時(ひととき)としてとどまることなしという教え-のそのままを自然の中に映し出してくれます。
どんなに抗(あらが)おうと、ついには、この自然に還って往(ゆ)く私達の命(いのち)。そんな感慨を持った時、人生をあるがままに生きた良寛さんの〈裏をみせ、表をみせて、散るモミジ〉という辞世の句に、ふと共感を憶えます。
いずれは去ると分かってはいても、今この時の生命にしがみつきたくなる私達。寒空に散り残った柿の葉一枚にも、生への執着を感じるのが人の情。そんな凡夫の心の裏表を知り尽くしているのが仏さま。
悩みは悩みのままに、悲しみは悲しみのままに、そっと包み込んで私達を安らぎの世界へ導いてくださいます。
そんな仏さまの慈悲を見つけられたとしたら、あなたの人生の味わい方も、きっと深まることでしょう。
(寺の友社 教宣編集室 謹製)
伝道シリーズとは
ご寺院や宗教施設の伝道掲示板に掲載する標語集です。
※このシリーズの標語は自由にご使用いただけますのでぜひご活用ください。



