『ダンマパダ』第9章から第18章までの由来を物語る全99話。
初期仏教最古の詩篇のひとつとされ、古来広く伝承されてきた『ダンマパダ(真理のことば)』。
そのパーリ語註釈書に説かれる、これらの詩句にまつわる物語を原典から全訳!
・悪漢どもに叩き殺されたマハー・モッガッラーナが前世で犯した悪業
・美貌のチンチャー・マーナヴィカーを使ってブッダに汚名を着せようとした外道たち
・すべてのブッダたちが行う、対の奇跡、三十三天での雨安居、そして三道宝階降下の全貌
・ゴータマ教団のトラブルメーカー・六群比丘とラールダーインが巻き起こす珍事件の数々!
など、珠玉の筆致で語られる、時にウィットに富み時に心が洗われる物語の数々を、ご堪能あれ!
【著者紹介】
松村淳子 (マツムラジュンコ)
1953年、静岡県静岡市生まれ。
東京大学文学部卒、同大学院人文科学研究科修士課程修了。オーストラリア国立大学アジア学研究科修士課程修了。ドイツ・ゲッティンゲン大学インド学仏教学専攻博士課程修了(Ph.D.)。神戸国際大学教授、国際仏教大学大学院大学教授を経て、現在、東洋大学大学院非常勤講師。著書に、The Rasavāhinī of Vedeha Thera(東方出版、1992)、訳書に『増支部経典第四巻 原始仏典III』(服部育郎氏と共訳、東京:春秋社、2018)などがある。
仕様・商品詳細
目次 | 第九章 悪 一 小一衣婆羅門の物語 二 セッヤサカ長老の物語 三 ラージャー天女の物語 四 アナータピンディカ長者の物語 五 出家の道具を仕舞い忘れる比丘の物語 六 猫足長者の物語 七 大富豪商人の物語(一)――泥棒たちを避けた商人 八 猟師クックタミッタの物語 九 犬使い猟師コーカの物語 十 宝石職人の家に托鉢に通ったティッサ長老の物語 十一 三群の比丘たちの物語 十二 サーキヤ族の公子スッパブッダの物語 第十章 暴力 一 六群比丘の物語(一)――仲間の比丘たちを殴った話 二 六群比丘の物語(二)――仲間の比丘たちを手刀で脅した話 三 大勢の少年たちの物語 四 クンダダーナ長老の物語 五 ヴィサーカーら在家信女たちの物語 六 ウワバミ餓鬼の物語 七 マハー・モッガッラーナ長老の物語(一)――過去世の悪業のために殺された話 八 物持ち比丘の物語 九 サンタティ大臣の物語 十 ピローティカ長老の物語 十一 スカ沙弥の物語 第十一章 老 一 ヴィサーカーの女友達の物語 二 シリマーの物語 三 ウッタリー長老尼の物語 四 大勢の思い上がった比丘たちの物語 五 国中一の美人ルーパナンダー長老尼の物語 六 マッリカー王妃の物語 七 ラールダーイン長老の物語(一)――適切な経を唱えられないラールダーイン長老 八 師がアーナンダ長老に語られた感興の語の物語 九 大富豪長者の息子の物語 第十二章 自己 一 ボーディ王子の物語 二 サーキヤ族のウパナンダ長老の物語 三 パダーニカ・ティッサ長老の物語 四 クマーラ・カッサパ長老の母親の物語 五 在家信者マハー・カーラの物語 六 デーヴァダッタの物語(三)――デーヴァダッタはなぜ性格が悪いのか 七 サンガ分裂を企てた〔デーヴァダッタの〕物語 八 カーラ長老の物語 九 在家信者チューラ・カーラの物語 十 アッタダッタ長老の物語 第十三章 世間 一 ある若い比丘の物語 二 スッドーダナ王の物語 三 内観に励んだ五百人の比丘たちの物語 四 アバヤ王子の物語 五 サンムンジャニ長老の物語 六 アングリマーラ長老の物語(一) ――凶悪だったアングリマーラが般涅槃に入ったこと 七 機織り職人の娘の物語 八 三十人の比丘たちの物語 九 チンチャー・マーナヴィカーの物語 十 比類なき布施の物語 十一 アナータピンディカの息子カーラの物語 第十四章 ブッダ 一 マーガンディヤ婆羅門の物語 二 対の奇跡(双神変)の物語 三 ナーガ王エーラカパッタの物語 四 アーナンダ長老が布薩について質問した物語 五 不満を抱いた比丘の物語 六 アッギダッタ婆羅門の物語 七 アーナンダ長老の質問の物語(二)――人間の良い種類はどこに生まれるか 八 大勢の比丘たちの物語(一)――楽について話し合った比丘たち 九 カッサパ仏の黄金の仏塔の物語 第十五章 楽しみ 一 親族の喧嘩をおさめた物語 二 魔王マーラの物語(一)――師が鉢食を得られないようにしたマーラ 三 コーサラ国王の敗北の物語 四 ある良家の娘の物語 五 ある在家信者の物語 六 コーサラ国王パセーナディの物語(一) ――師がパセーナディ王の大食をやめさせた方法 七 ティッサ長老の物語(一)――師の入滅が近いと知って修行に励んだ比丘 八 サッカが師を看病した物語 第十六章 愛しいもの 一 親子三人の出家の物語 二 ある資産家の物語 三 ヴィサーカーの物語(二)――孫娘の死を嘆き悲しんだヴィサーカー 四 リッチャヴィ族の人々の物語 五 アニッティガンダ・クマーラの物語 六 ある婆羅門の物語(一)――収穫の前夜に大雨によって畑が流された婆羅門 七 五百人の少年たちの物語 八 不還果を得た長老の物語 九 ナンディヤの物語 第十七章 怒り 一 クシャトリヤ族の少女ローヒニーの物語 二 ある比丘の物語(三)――神霊が宿る樹木を傷つけた比丘 三 在家信女ウッタラーの物語 四 マハー・モッガッラーナ長老の質問の物語 五 サーケータの婆羅門の物語 六 プンナーの物語 七 在家信者アトゥラの物語 八 六群比丘の物語(三)――下駄の音を立ててふざけた六群比丘 第十八章 汚れ 一 牛屠殺人の息子の物語 二 ある婆羅門の物語(二)――比丘たちのために講堂を作った婆羅門 三 ティッサ長老の物語(二)――衣に執着した比丘 四 ラールダーイン長老の物語(二) ――説くべきことを何も思い出せないラールダーイン長老 五 ある良家の息子の物語 六 チュッラ・サーリ比丘の物語 七 五百人の在家信者たちの物語 八 見習い比丘ティッサの物語 九 五人の在家信者たちの物語 十 メンダカ長者の物語 十一 あら探し長老の物語 十二 遍歴行者スバッダの物語 註 |
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刊行 | 国書刊行会(2021年10月) |
判型 | A5判(15.8×3×21.7 cm) |
ページ数 | 453ページ |
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