伝道シリーズ第1弾

No.010 分かちあう人生

 一人で歩めば心細い道も、連れがあれば楽しくなるもの。人生も同じで、夫婦はお互いを「連れ合い」と呼び、共に生きることを「連れ添う」といいます。
 一人では耐えがたかったことも、分かち合えば、苦は半減、楽は倍増。共に歩んだ人生を「お前がいたから」「あなたのお陰で」と語り合えるのが夫婦というものでしょう。
 英語で、夫が妻のことをベターハーフ(よりよい半分)というのも、そんな気持ちのあらわれなのかもしれません。
 でも、最近では、分かちあうという意味が変わってきました。たとえ夫婦でも、その関係は五分と五分、権利も責任も平等に分けあうという考え方がそれです。それでは二人は、よりよい半分どころか、真二つに割れた仲、楽しい時はとにかく、苦しい時は、ハイそれまでよという夫婦になりかねません。たとえ体は別々でも心を一つに合わせるのが、分かちあう本来の意味ではないでしょうか。
 ところで、もし、「今、自分はひとりぼっちだ」と思っているあなた。たとえ一人ぼっちだとしても心配しないでください。仏さまは、必ずあなたを見守ってくださっています。苦楽を悟ってこそ人生、悟苦楽(ごくらく)とも読めるのですから。(寺の友社 教宣編集室 謹製)

ページトップへ